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暗号資産が「金融商品」に——金商法改正案が衆院通過、インサイダー規制と税率20%が実現へ

仮想通貨ニュース
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暗号資産(仮想通貨)を金融商品として位置づける「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が、2026年6月11日に衆議院を通過した。同法案は同年4月10日に閣議決定されており、現在は参議院で審議中だ。今国会で成立すれば2027年度の施行が見込まれ、インサイダー取引規制の創設や発行者への情報開示義務、税率の大幅引き下げなど、日本の暗号資産市場を大きく変える制度改革となる。

この記事のポイント

  • 暗号資産が「決済手段」から「金融商品」へ——インサイダー取引規制と発行者への年1回の情報開示義務が新設される
  • 税率は現行の最大55%(総合課税)から約20.315%(申告分離課税)に引き下げ、3年間の損失繰越控除も認められる
  • 無登録業者への罰則が大幅強化され、暗号資産ETFの解禁も2028年を目途に視野に入る

改正の背景——資金決済法から金商法への転換

暗号資産はこれまで、主に「決済手段」として利用されることを前提に資金決済法のもとで規制されてきた。しかし2010年代後半以降、ビットコインを筆頭に暗号資産は実際の決済よりも投資目的での取引が主流となり、個人投資家から機関投資家まで幅広い層が市場に参加するようになった。

金融庁は2024年10月から非公開の有識者勉強会を設置して現行制度の検証を重ね、2025年2月に報告書を公表した。「暗号資産が投資対象として広がってきた」という市場実態を踏まえ、規制枠組みを株式や社債と同等の金融商品取引法(金商法)に移行する方針を打ち出した。(参考: 日本経済新聞「仮想通貨を金商法で規制へ、金融庁が報告書」

この転換は単なる所管官庁の変更にとどまらない。インサイダー取引規制や情報開示義務の新設、税制面での大幅な変更を伴う包括的な制度改革であり、日本の暗号資産市場の構造を根本から変える可能性を持つ。

主な経緯

2024年10月

金融庁が非公開の有識者勉強会を設置。現行の資金決済法による規制の限界を検証開始。

2025年2月

金融庁が報告書を公表。金商法への移行方針を正式に示し、インサイダー規制と開示義務の導入を明記。

2025年12月

令和8年度税制改正大綱で、暗号資産の申告分離課税(税率約20%)と3年間の損失繰越控除を正式決定。

2026年4月10日

「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案」が閣議決定。

2026年6月11日

衆議院を通過。現在は参議院で審議中。

2027年度(予定)

法案成立を前提に規制施行予定。税制改正(分離課税)の適用開始は2028年1月を見込む。

インサイダー規制と開示義務の新設

改正案の柱の一つが、暗号資産を対象とするインサイダー取引規制の創設だ。株式市場では厳格に禁じられていた内部情報に基づく売買が、暗号資産においては法的規制なく放置されてきた。改正後は「投資判断に重要な影響を与えうる情報」を未公開のまま取引に利用することが禁止される。(参考: Bloomberg Japan「暗号資産の立場変える金商法改正とは?、株と同じインサイダー規制へ」

規制の対象となる情報として、法案では新規上場・上場廃止の決定、発行者の破産申請、発行済み数量の20%以上にあたる大口取引などが具体的に例示されている。監視体制においても証券取引等監視委員会(SESC)に新たに犯則調査権限が付与され、自主規制機関中心の体制から公的機関による直接監視へと移行する。(参考: 会社設立のミチシルベ「仮想通貨インサイダー取引は違法?2026年法改正と個人投資家の注意点」

違反した場合は5年以下の懲役または500万円以下の罰金(個人)に加え、不正利益相当額の課徴金が科される見込みだ。法人に対しては最大5億円の罰金が適用される可能性がある。

発行者への情報開示義務も新設される。「特定暗号資産」の発行者は、募集・売出し時に「特定暗号資産情報」を公表しなければならず、年1回の定期開示も義務となる。株式市場における有価証券報告書に類する仕組みで、投資家が判断に必要な情報を体系的に取得できるようになる。(参考: あたらしい経済「金商法改正案が閣議決定、暗号資産を金融商品として規制へ」

閣議決定後の記者会見で政府の担当者は、本法案について「成長資金の供給を拡大するとともに、市場の公正性、透明性及び投資者保護を確保する」ものと説明した。また金融庁関係者は「ルールが明確になることでビジネスリスクが低減し、関連事業の後押しになる」と述べており、規制整備が新規参入の呼び水になることも期待されている。

税制改正——分離課税20%と損失繰越控除

個人投資家にとって最も直接的な影響をもたらすのが税制の変更だ。現行制度では、暗号資産の売却益は「雑所得」として他の収入と合算され、最大45%の所得税に住民税10%が加わり、実質的な最高税率は55%に達する。年収1,000万円の投資家が暗号資産で1,000万円の利益を得た場合、約550万円が税金として持っていかれる計算だ。

現行制度と改正後の主な変更点

項目 現行(資金決済法) 改正後(金商法)
法的位置づけ 決済手段(資金決済法) 金融商品(金融商品取引法)
インサイダー規制 なし あり(証券取引等監視委員会が監視)
発行者の開示義務 なし 年1回の情報開示が義務
税率(最大) 55%(総合課税) 約20.315%(申告分離課税)
損失の繰越控除 不可 3年間可能
暗号資産ETF 禁止 解禁予定(2028年目途)
無登録業者への最高刑 拘禁3年・罰金300万円 拘禁10年・罰金1,000万円

改正後は「申告分離課税」が適用され、所得税15%と住民税5%の合計20.315%が一律に課される。所得金額にかかわらず税率が固定されるため、高所得者ほど恩恵が大きい。先ほどの例では、550万円だった税額が約200万円に削減される計算だ。(参考: 会社設立のミチシルベ「仮想通貨の税制改正はいつから?税率20%で変わる節税対策」

さらに3年間の損失繰越控除制度が新設される。たとえば前年に200万円の損失を出し、翌年に300万円の利益を得た場合、これまでは利益全額の300万円に対して課税されていた。改正後は損失200万円を繰り越し、課税対象を100万円に圧縮できるようになる。

この税制改正の適用開始は2028年1月が見込まれており、金商法改正の成立・施行が前提条件となる。参議院での法案の行方が、実際の適用時期を左右する。

事業者への影響と特例業者制度

事業者には規制強化と特例措置が同時に適用される。業種名が「暗号資産交換業者」から「暗号資産取引業者」に変更され、登録が義務付けられる事業の範囲が拡大する。無登録のまま販売を行った業者への拘禁刑は3年以下から10年以下に引き上げられ、罰金も現行の300万円以下から1,000万円以下へと厳格化される。

発行者に対しては、募集・売出し時の情報開示に加え、公認会計士による監査証明が原則として義務化される。ただし少額投資の場合は監査が免除される代わりに、投資家1人あたりの投資上限額(原則50万円程度)が設定される予定だ。(参考: Iolite「改正金商法が閣議決定——暗号資産関連事業者を救う『特例』と、守るべき『鉄則』の境界線」

新興事業者を念頭に置いた「特例業者制度」も新設される。スタートアップに対しては資本規制や準備金の負担が軽減されるが、顧客資産の分別管理・コールドウォレット管理・履行保証などの基本的な投資家保護の要件は義務として維持される。規制整備が新規参入の障壁を下げる一方で、投資家保護の最低ラインは確保するという設計だ。

今後の論点と残された課題

直近の焦点は、参議院での可決・成立の行方だ。今国会(2026年通常国会)で成立すれば2027年度中の施行が見込まれるが、詳細な政省令の整備や証券取引等監視委員会の体制強化も並行して進める必要がある。

課題として指摘されているのが、DeFi(分散型金融)とNFT(非代替性トークン)の扱いだ。今回の改正は、中央集権型の取引所や発行者が明確に存在することを前提とした設計になっている。スマートコントラクトで自律的に動くDeFiプロトコルや、発行者が不明確なNFTについては依然として規制の空白が残り、将来的な追加措置が必要になる可能性が高い。

暗号資産ETFの解禁については、金商法改正の施行を前提に2028年を目途とする見通しが示されている。米国では2024年に現物ビットコインETFが承認されて急速に市場が拡大したが、日本は約4年の遅れをとる形となる。ETFが解禁されれば、証券口座を通じた少額・間接投資が可能になり、これまで暗号資産取引所のアカウント開設に踏み切れなかった層への普及も期待できる。(参考: 日本経済新聞「金融庁、仮想通貨にインサイダー規制 金商法改正へ」

国際競争力の観点からは、規制整備によって海外取引所や機関投資家が日本市場に参入しやすくなるとの見方がある。一方で開示義務や監査要件のコスト負担が、中小規模のトークン発行者にとって事実上の参入障壁となりうる点も懸念として挙げられている。参議院での審議でこうした点が議論されるかも注目される。

出典

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、特定の暗号資産・金融商品への投資を勧誘・推奨するものではありません。暗号資産への投資にはリスクが伴い、価格は大きく変動する場合があります。投資判断はご自身の責任のもとで行ってください。記事内の法律・税制情報は執筆時点のものであり、国会審議の結果や政省令の内容によって変更が生じる可能性があります。最新情報は金融庁や税務当局の公式発表をご確認ください。

なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

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