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JPモルガンなど米大手銀行18行以上、トークン化預金ネットワーク構築計画を公表。ステーブルコインへの対抗軸に

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JPモルガン・チェース、シティグループ、バンク・オブ・アメリカなど米大手銀行18行以上は2026年6月5日、ブロックチェーン基盤を活用した共有の「トークン化預金ネットワーク」構築計画を明らかにした。米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが最初に報じ、コインデスクなど複数のメディアが内容を確認している。ネットワークの運営は銀行連合が共同出資する決済清算機関「ザ・クリアリング・ハウス(The Clearing House)」が担う予定で、2027年上半期の稼働を目指す。

この記事のポイント

  • JPモルガンやシティなど米大手18行以上が、ブロックチェーン上でトークン化した預金を24時間即時送金できるネットワークの構築を計画している
  • GENIUS法(2025年7月成立)でステーブルコイン規制の枠組みが整い、ステーブルコインの普及加速への危機感が銀行業界の動きを促した
  • トークン化預金はFDICの預金保険対象となる点でステーブルコインと根本的に異なり、規制対応を優先する法人・機関投資家の需要を狙う

計画の概要と参加銀行

今回の計画は行内で「ブリッジ(bridge)」あるいは「チェーン(chain)」と呼ばれており、既存の銀行決済インフラとブロックチェーン基盤をつなぐプラットフォームとして設計される。参加銀行は顧客の預金をブロックチェーン上のトークンに変換し、他の参加行へ24時間365日・即時送金できるようになる見込みだ。現在の銀行間決済は営業時間内のバッチ処理が主流で、送金完了まで数時間から翌日を要することも多い。新ネットワークはこれを秒単位に短縮することを目指す。

参加を表明しているのは、JPモルガン・チェース、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴの4大銀行に加え、BNY、BMO、シチズンズ・ファイナンシャル、フィフス・サード、HSBC、ハンティントン、キーバンク、PNC、リージョンズ、サンタンデール、TDバンク、トルイスト、USバンコープなど、計18行以上にのぼる。ネットワーク運営は、これらの銀行が共同出資する民間の決済清算機関であるザ・クリアリング・ハウスが担う。

(参考: CoinDesk「JPMorgan, Bank of America and Citi are going on the blockchain offensive with a shared tokenized network」2026年6月5日

GENIUS法とステーブルコインの台頭が背景に

大手銀行がこの時期にトークン化預金で連携した背景には、ステーブルコイン市場の急拡大と、それを後押しする規制整備の進展がある。

2025年7月18日、米国でGENIUS法(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)が成立した。同法はドル連動ステーブルコインの発行主体・準備資産・監督体制を定めた米国初の包括的なステーブルコイン連邦法であり、2026年には連邦預金保険公社(FDIC)などの規制当局が施行規則の整備を進めている。

GENIUS法の成立により、CircleやパクソスなどのノンバンクがFDIC保護の対象外となるステーブルコインを合法的かつ大規模に展開できる環境が整った。銀行業界には、規制の明確化でステーブルコイン利用が法人・機関投資家層まで拡大すれば、従来は銀行預金に滞留してきた資金がオンチェーンへ流出するリスクがある。コインデスクは今回の銀行連合の動きを「ステーブルコインに対する銀行業界の最も協調的な対抗策」と評した。

(参考: The Block「What Is the GENIUS Act? A Guide to U.S. Stablecoin Law」

トークン化預金とステーブルコインの違い

今回の計画を理解する上で、「トークン化預金」と「ステーブルコイン」の根本的な違いを把握しておく必要がある。両者はいずれもブロックチェーン上で扱われるドル建ての価値単位だが、法的地位・保護の範囲・流通の仕組みが大きく異なる。

項目 トークン化預金 ステーブルコイン(例: USDC)
発行主体 FDIC加盟銀行 銀行またはノンバンク
預金保険(FDIC) 適用あり(限度額内) 適用なし
資金の所在 銀行口座内に留まる 準備資産で裏付け(口座外)
利息付与 可能(通常の預金と同様) 基本なし(準備資産の運用益は発行体が取得)
流通範囲(当初) 参加銀行間に限定 銀行以外も含む広範なウォレット間
GENIUS法上の分類 ペイメント・ステーブルコインに非該当 同法の規制対象

FDICは2026年4月に公表した規則案で「預金を記録する技術や台帳の種類は、預金保険の適用に影響しない」と明示した。つまり、ブロックチェーンで記録された預金であっても法定要件を満たせばFDIC保険の対象になる。規制リスクの曖昧なステーブルコインよりも採用しやすいとして、コンプライアンスを重視する法人顧客や機関投資家に訴求する狙いがある。

(参考: FDIC「Notice of Proposed Rulemaking to Establish GENIUS Act Requirements and Standards」2026年4月

各行の既存取り組みと新ネットワークの位置づけ

参加銀行の多くは、すでに独自のトークン化決済基盤を構築・稼働させている。今回の共有ネットワークは、それらをバラバラに運用する現状を解消し、共通の標準で相互接続する「共通インフラ層」として機能する位置づけだ。

2019年〜
JPモルガンが「JPMコイン」(現: キネクシス・デジタル・ペイメント)で機関投資家向けブロックチェーン決済を開始。2024年11月時点で1日平均20億ドル(約3,000億円)の取引高を記録している。

2025年後半〜
シティグループが「Citi Token Services for Cash」で24時間クロスボーダー即時清算を提供開始。HSBCも「Tokenised Deposit Service」を本格稼働させた。

2025年12月〜
JPモルガンのキネクシスが米コインベースのBase(L2チェーン)上でJPMDトークンを機関投資家向けに展開。2026年にはカントン・ネットワークへの接続も進めた。

2026年6月〜
ザ・クリアリング・ハウスが中心となり、18行以上が共同の標準規格で接続する「共有トークン化預金ネットワーク」の設計を本格化。2027年上半期の稼働を目標とする。

(参考: Ledger Insights「US banks tap The Clearing House for tokenized deposit network」

幹部・専門家のコメント

ザ・クリアリング・ハウスのCEO、デービッド・ワトソン氏はウォール・ストリート・ジャーナルに対し、「これは銀行業界にとって大きな一歩だ。オンチェーン決済・金融を巡る将来は根本的に異なるものになる」と述べた。

バンク・オブ・アメリカのグローバル決済ソリューション部門責任者、マーク・モナコ氏は「現時点では顧客がトークン化預金を強く求めているわけではない」としつつも、「今から構築しておくことで、需要が高まったときに即応できる体制を整えられる」と語った。

シティグループのサービス部門責任者、シャームール・ハリック氏は、このネットワークが銀行業界を「資本市場とファイナンシングで優位な立場に置く」と位置付けた。

独立系調査機関のレジャー・インサイツは、今回の動きについて「銀行各行がバラバラに構築してきた独自のトークン化基盤を標準化する試み」と評価する一方、相互運用性の実現には技術標準の策定と参加行間のガバナンス合意が必要で、「2027年という目標の達成可能性は現時点で不透明」と指摘している。(参考: Ledger Insights、前掲

今後の論点

このネットワークが計画通りに稼働した場合、グローバル企業の資金管理(キャッシュマネジメント)に大きな変化をもたらす可能性がある。現在の企業間送金はバッチ処理が主流で、国際送金では複数の銀行を経由して完了まで数日かかるケースもある。24時間即時決済が実現すれば、流動性の効率的な管理や決済コストの削減につながるとみられる。

課題も複数残る。技術面では、各行が独自に構築した既存システム(JPモルガンのキネクシス、シティのToken Servicesなど)と新ネットワークの接続仕様をどう統一するかが問われる。参加者の公平性の面では、ネットワークが当面は大手行中心となるため、中小の地方銀行や信用組合の将来的な参画方法が論点になる。規制面では、FDICの規則案がまだ最終化されていない段階では、ネットワーク上のトークン化預金の法的扱いに一部不確実性が残る。

ステーブルコイン側との競争も注目点だ。USDC(Circle)やPYUSD(PayPal)は、GENIUS法の整備後も引き続き普及を図っており、銀行のトークン化預金ネットワークとステーブルコインが企業向け決済市場でどのように競合し、あるいは補完的に共存するかは現時点で不透明だ。

(参考: The Block「JPMorgan, Citi-backed consortium plans to launch tokenized deposit network in early 2027」


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本記事は情報提供を目的としており、特定の仮想通貨・金融商品への投資を推奨するものではありません。投資に関する判断はご自身の責任において行ってください。仮想通貨投資にはリスクが伴い、元本が保証されるものではありません。

なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

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