米上院議員らが2026年5月初旬、CLARITY法案(Digital Asset Market Clarity Act)のステーブルコイン利回り条項で妥協案を発表し、ビットコインは一時8万ドルを回復した。同週には米スポットビットコインETFに2営業日で約10億ドルが流入し、BNYメロンがアブダビでBTC・ETHのカストディサービス開始を発表するなど、規制整備と機関投資家の動きが重なった一週間となった。
この記事のポイント
- 米CLARITY法案がステーブルコイン利回り条項の妥協案で上院審議入りに前進し、Polymarketの2026年成立確率が46%から64%に上昇した。
- 米スポットビットコインETFに2営業日で約10億ドルが流入し、4月単月の流入総額は24.4億ドルと2025年10月以来の水準に達した。
- 世界最大規模のカストディ銀行BNYメロンが、UAE・アブダビでBTC・ETHのカストディサービスを開始すると発表した。
CLARITY法案の妥協案と市場の反応
米上院のティリス議員とアルソブルックス議員は2026年5月初旬、CLARITY法案のうち長年の懸案だったステーブルコインの利回り規定について妥協案を発表した。新条文は、銀行預金と経済的・機能的に同等な利回りの提供を禁じつつ、「真正な活動(bona fide activities)」に基づくインセンティブは認める内容となっている。(参考: CoinDesk: Crypto industry backs CLARITY Act yield compromise)
CoinbaseやCircleなどの業界大手は即座に支持を表明し、上院銀行委員会に審議入りを求めた。予測市場Polymarketでは2026年内の成立確率が46%から64%に上昇した。ビットコインはこの動きを受け、一時8万ドルを回復している。(参考: Fortune: Bitcoin breaks $80k as long-awaited CLARITY Act approaches finish line)
用語の整理
- CLARITY法案(Digital Asset Market Clarity Act)
- デジタル資産が「証券」と「商品」のどちらに分類されるかの基準を定める米国の市場構造法案。商品に分類された資産はCFTC(商品先物取引委員会)の管轄となり、SEC(証券取引委員会)との規制の重複が解消される。取引所やカストディ業者にとって対応コストの見通しが立ちやすくなる。
- ステーブルコインの利回り
- ステーブルコインを保有・運用することで受け取る収益。銀行預金と類似した利回りを提供する場合、金融規制上の扱いが問題となる。今回の妥協案はその線引きを条文化したもの。
- Polymarket
- 政治・経済イベントの発生確率を取引する予測市場プラットフォーム。市場参加者の集合知によって確率が形成される。
CLARITY法案は、米国の暗号資産規制が長年抱えてきた「いつデジタル資産は証券で、いつ商品なのか」という問いに答えを出す試みだ。規制の所管が明確になれば機関投資家も長期的な戦略を立てやすくなる。今回の妥協案成立で「いよいよ現実味を帯びた」と市場が判断したことが、ビットコインの一時回復に反映されたとみられる。
スポットビットコインETFへの記録的資金流入
米国のスポットビットコインETF(ビットコインそのものを裏付けとする上場投資信託)には、月曜日に約5.32億ドル、火曜日に約4.67億ドルと、2営業日で合計約10億ドルの資金が流入した。4月単月の流入総額も24.4億ドルに達し、2025年10月以来の強さとなった。(参考: HedgeCo Insights: Institutional Inflows Surge as U.S. Spot ETFs Near $1B in Two Days)
BlackRockのIBITは約81.2万BTC(約620億ドル相当)を保有し、ETF全体の62%を占める。ETFを通じた毎週の買い入れは1.5万〜2万BTCに達するとされ、これはマイニング(新規発行)で市場に出るBTCの33〜44日分に相当する。ETFが需給を継続的に吸収している構図だ。(参考: HedgeCo Insights: Bitcoin Reclaims $80,000 as ETF Inflows Reignite Institutional Demand)
先物市場のファンディングレート(買い方と売り方が支払い合う調整金)は、この時点で67日連続のマイナスと過去10年で最長記録を更新していた。一部の専門家は「短期トレーダーの過熱感が薄く、ETF経由の実需買いが主導する構造」と指摘する。一方、地政学リスクなどを起因とする短期的な急落も発生しており、上下両方向への警戒を要する局面でもある。
BNYメロンのアブダビ参入とカストディ基盤の整備
運用資産規模が約59兆ドルとされる世界最大のカストディ銀行、BNYメロンは、UAE・アブダビでビットコインとイーサリアムのカストディ(秘密鍵の安全な保管・管理)サービスを開始すると発表した。Finstreet LimitedおよびADI Foundationとの提携を通じ、Abu Dhabi Global Market(ADGM:アブダビ政府系の国際金融特区)の規制枠組みのもとで展開される。(参考: The Coin Republic: BNY Mellon Brings Bitcoin, Ethereum Custody to Abu Dhabi)
BNYメロンは将来的に、規制下のステーブルコインやトークン化された実物資産(RWA:不動産・債券などをブロックチェーン上で発行・流通できるようにしたもの)への対応も視野に入れているとしている。(参考: BanklessTimes: BNY Mellon Enters UAE Crypto Custody Market via Abu Dhabi Partnership)
ADGMは英国法ベースの法体系を持ち、暗号資産に対する明確なライセンス制度で知られる。カストディは機関投資家が大量の暗号資産を扱うために不可欠な基盤サービスであり、BNYメロンのような伝統的大手が参入することで、グローバルな機関投資家にとっての選択肢が広がる。欧米・中東・アジアにまたがる暗号資産インフラが段階的に整備されつつある動きを示す事例でもある。
出典
- CoinDesk: Crypto industry backs CLARITY Act yield compromise, pushes Senate Banking for markup
- Fortune: Bitcoin breaks $80k as long-awaited CLARITY Act approaches finish line
- HedgeCo Insights: Institutional Inflows Surge as U.S. Spot ETFs Near $1B in Two Days
- HedgeCo Insights: Bitcoin Reclaims $80,000 as ETF Inflows Reignite Institutional Demand
- The Coin Republic: BNY Mellon Brings Bitcoin, Ethereum Custody to Abu Dhabi
- BanklessTimes: BNY Mellon Enters UAE Crypto Custody Market via Abu Dhabi Partnership
本記事は情報提供を目的としており、投資助言・勧誘を目的とするものではありません。仮想通貨への投資はご自身の判断と責任のもとで行ってください。価格は変動するものであり、元本が保証されるものではありません。
なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

コメント