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サークル、Arcメインネットを一般公開。ブラックロックやDTCCがバリデーターに

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米サークル(Circle)は9月16日、同社が開発するレイヤー1ブロックチェーン「Arc(アーク)」のメインネットを一般公開した。ブラックロック、DTCC(米証券保管振替機関)、ビザなど11の金融機関が、サークルとともに創設バリデーターとしてブロック生成を担う。

この記事のポイント

  • Arcはガス代にUSDCを使うEVM互換のレイヤー1で、ブロック時間0.5秒、ファイナリティ350ミリ秒以下を掲げる。コンセンサスは現在Tendermint BFTのプルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)。
  • 創設バリデーターはサークルを含め12主体。ブラックロック、DTCC、ビザ、マスターカード、ICE、スタンダードチャータード、SBIグループ、住友商事などが名を連ねる。
  • ブロック生成を事前承認された機関に限る設計に対し、「レイヤー1ではなくコンソーシアムチェーンだ」との批判が出ている。

メインネット公開と創設バリデーター11社

ArcはステーブルコインUSDCの発行体であるサークルが2025年8月に構想を公表し、同年10月にパブリックテストネットを稼働させたネットワークである。9月16日のメインネット公開により、誰でもスマートコントラクトを配置し、取引を送信できるようになった。

サークルのジェレミー・アレアーCEOは今回のローンチについて、「USDCそのもの以来、サークルの歴史で最も重要なローンチだ(the single most significant launch in Circle’s history since USDC itself)」と述べた。(参考: Decrypt「Circle Launches Arc Mainnet With BlackRock, DTCC and Visa as Validators」)

創設バリデーターとして参加するのは、ブラックロック、DTCC、ギャラクシー、グローバル・ペイメンツ(旧ワールドペイ)、ICE(インターコンチネンタル取引所)、マスターカード、マネーグラム、SBIグループ、スタンダードチャータード銀行、住友商事、ビザの11機関である。サークル自身を加えた12主体がブロックを生成する構成となる。(参考: あたらしい経済「サークルのL1チェーン『Arc』、メインネット一般公開。100億ARCもミント」)

初日から100を超えるアプリケーションとエコシステム参加者が稼働した。報道によれば、BNY、HSBC、ソシエテ・ジェネラル、ステート・ストリートといった金融機関のほか、DeFiプロトコルのAave、Morpho、Uniswap、取引所のバイナンス、クラーケン、Bybit、OKXが名を連ね、コインベースは後日の対応を予定する。

USDCをガス代とする設計と処理性能

Arcの設計上の特徴は、ネットワーク手数料(ガス代)を価格変動のある暗号資産ではなくUSDCで支払う点にある。手数料は1取引あたり約0.01ドルを基準に設定されている。

The Defiantの報道によると、ブロック時間は0.5秒、ファイナリティ(取引確定)は350ミリ秒以下で、チェーンの再編成(リオーグ)は発生しない設計とされる。処理性能はバリデーター20台の構成で毎秒3,000取引超を見込む。コンセンサスにはTendermint BFTを用いたプルーフ・オブ・オーソリティを採用する。(参考: The Defiant「Circle Launches Arc Mainnet With BlackRock, DTCC and Visa Producing Blocks」)

Decryptによれば、テストネットは1年足らずで7億件を超える取引を処理した。またオプションとして耐量子署名にも対応する。

用語の整理

バリデーター
取引を検証してブロックを生成する参加者。誰でもなれる方式を「パーミッションレス」、事前承認された主体に限る方式を「パーミッションド(許可制)」と呼ぶ。
プルーフ・オブ・オーソリティ(PoA)
身元の判明した限定的な検証者が合意を形成する方式。高速だが、検証者の選定は運営主体の裁量に委ねられる。
ファイナリティ
取引が覆らないと確定するまでの時間。決済用途では短いほど有利とされる。
PvP決済(Payment versus Payment)
通貨の交換で、双方の支払いを同時に成立させて片方だけが履行される事態を防ぐ決済方式。

StableFXと22種のステーブルコインによる24時間為替決済

Arc上では同時に、ステーブルコイン間の外国為替取引を担う「Circle StableFX」が稼働した。取引はPvP方式で即時に決済され、参加するマーケットメーカーが流動性を供給する。

初日の対応資産は22種類の法定通貨連動ステーブルコインで、USDC、EURC(ユーロ建て)、GBPA、BRLA(ブラジルレアル建て)、MXNB、KRW1のほか、日本円建てのJPYCが含まれる。サークルはパートナーステーブルコインのプログラムを設け、初期の参加者としてブラジルのAveniaとJPYCを挙げている。(参考: Circle「Introducing Circle StableFX: A stablecoin FX engine」)

StableFXの利用にはKYB(法人確認)とマネーロンダリング対策の審査が必要で、個人向けではなく機関投資家・事業者向けの製品として設計されている。(参考: Crypto Briefing「Circle StableFX brings 24/7 foreign exchange settlement to the Arc blockchain」)

ARC100億枚のジェネシスミントと2027年のPoS移行

サークルはメインネット公開に合わせ、ネイティブトークン「ARC」の初期供給量100億枚を発行(ジェネシスミント)した。The Defiantによると、配分はエコシステム利用向けが60%、サークルが25%、長期準備金が15%で、初期のインフレ率は年2〜3%程度から逓減する設計とされる。

ただしトークンは一般に流通していない。Decryptは、サークルが今回の発行について「ARCを公開ローンチする確約ではない」と説明し、2027年に想定するプルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行に向けた技術的な前提整備だと位置づけていると報じた。ARCの用途は、将来的にネットワークのセキュリティ、ユーティリティ、ガバナンスを支える調整手段として検討段階にある。

Arcをめぐる経緯

2025年8月
サークルがUSDCをガス代に使うレイヤー1「Arc」の構想を公表。

2025年10月28日
パブリックテストネットが稼働。ブラックロックやビザを含む100社超が参加。

2026年3月18日
競合となるストライプ/パラダイム系の「Tempo」がメインネットを公開したと報じられる。

2026年9月15日
サークル株(CRCL)が11.41%下落し86.30ドルで引け。

2026年9月16日
Arcメインネットを一般公開。ARC100億枚をジェネシスミント。

許可制バリデーターへの批判と競合チェーンとの違い

Arcでは誰でも取引を送信できるが、ブロックを生成できるのはサークルが選定した機関に限られる。バリデーターの追加や除外の基準はプロトコルのコードではなく、企業としての意思決定に委ねられており、公開時点でオンチェーンのガバナンス機構は用意されていない。

この設計を批判する声は業界内から出ている。Cinneamhain Venturesのアダム・コクラン氏は「これはL1ではないし、そう呼ぶのは無礼だ(this isn’t an L1 and it’s offensive to call it such)」と述べた。一方、Steelwave Digitalのミッチェル・ディライモンド氏は「これはDeFiではない。そしてそれこそが狙いだ(isn’t DeFi, and that’s the point)」と指摘し、規制対応を前提とする機関向け設計として評価する立場を示した。

編集部の見方では、この対立は「分散性を犠牲にしてでも既存金融が使える決済基盤を作るか」という優先順位の違いに帰着する(根拠: バリデーターが銀行・カード会社・清算機関で構成され、StableFXの利用にKYBが必須とされている点)。サークルは、資金移動や証券決済を担う機関が求める信頼性を確保するための選択だと説明している。

ステーブルコイン専用チェーンの競合も出そろいつつある。主要3プロジェクトの設計の違いは次の通り。

項目 Arc(サークル) Tempo(ストライプ/パラダイム) Plasma(テザー系)
ガス代 USDC 任意の米ドル建てステーブルコイン USDT中心
ネイティブトークン ARC(未流通) なし あり
メインネット公開 2026年9月16日 2026年3月18日 稼働済み
検証者 許可制(サークル+11機関) ステーブルコイン中立を掲げる USDT基盤

(参考: Chainstack「Stablecoin-native L1s compared: Tempo, Stable, Arc, and Plasma」)

CRCL株の下落と今後の論点

ローンチ前後のサークル株(CRCL)は軟調だった。9月15日の終値は前日比11.41%安の86.30ドルで、下げ幅は11.12ドル、出来高は2,240万株に達した。The Market Periodicalは、この下落がArcの公開前に生じており、ローンチが売りを招いたわけではないと報じている。(参考: The Market Periodical「Circle Launches Arc Mainnet as CRCL Stock Drops 11% Before Debut」)

下落の要因を一つに特定する報道は確認できていない。米上院でCLARITY法案の手続きが進まなかったことを背景に挙げる見方もあるが、Arcの事業評価と切り離して説明されており、因果関係は確認できていない。

今後の焦点は三つある。第一に、100を超える初日参加者のうち、どれだけが実際の決済・送金フローをArc上に移すか。第二に、2027年に想定されるPoS移行でバリデーターの範囲が広がるのか、ARCが公開流通するのか。第三に、StableFXが既存の銀行間為替と比べてコストと決済時間でどの程度の差を示せるかである。いずれも現時点で具体的な計画や実績は公表されていない。

出典

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本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の暗号資産や金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資助言には該当しません。暗号資産は価格変動が大きく、元本を割り込む可能性があります。投資の判断はご自身の責任で行ってください。

なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

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