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香港、2026年施政報告でステーブルコインの取引解禁へ。トークン化金や年内のCBDC24時間決済も

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香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は2026年9月16日に2026年施政報告(年次の施政方針演説)を公表し、認可ステーブルコインを認可済みの暗号資産取引所で売買できるようにする方針を示した。トークン化されたマネー・マーケット・ファンド(MMF)の決済にも使えるようにする。あわせて、トークン化された金など現実資産(RWA)の対象拡大と、年内に中央銀行デジタル通貨(CBDC)の24時間決済を始める計画も盛り込んだ。

この記事のポイント

  • 認可ステーブルコインについて、これまでの「発行」のみから、認可取引所での売買とトークン化MMFの決済にまで用途を広げる方針を示した
  • 証券先物委員会(SFC)の枠組みを広げ、トークン化された金などのRWAを認可プラットフォームで扱えるようにする
  • 香港金融管理局(HKMA)はEnsembleTXでCBDCによる24時間決済を2026年末までに始める計画で、1.3兆香港ドル超の外貨基金票据(Exchange Fund Bills)のトークン化試験も予定している

認可ステーブルコインの取引・決済用途の拡大

施政報告の柱の一つは、法定通貨に連動するステーブルコインの使い道を広げることだ。報告は、規制下のステーブルコインを認可済みの暗号資産取引プラットフォームで売買できるようにし、トークン化MMFの決済にも使えるようにするとした。

香港では、ステーブルコイン条例(法定通貨連動型ステーブルコインの発行を免許制にする法律)が2025年8月1日に施行された。HKMAは2026年4月10日に最初の発行者免許2件を交付している。Stablecoin Insiderによると、免許を取得したのはHSBCと、スタンダードチャータード銀行が出資するアンカーポイント・ファイナンシャル(Anchorpoint Financial)の2社だ。(参考: Stablecoin Insider「Hong Kong Will Let Regulated Stablecoins Trade and Settle Funds」)

アンカーポイントは2026年8月、香港ドル連動のステーブルコイン「HKDAP」について、機関投資家向け販売会社へのベータ提供を始めた。スタンダードチャータードは、トークン化MMFの申込・決済サービスを2026年第4四半期に始める計画だと報じられている。(参考: Analytics Insight「Hong Kong Plans Tokenized Gold, Stablecoin Trading, CBDC Settlement」)

Stablecoin Insiderは、今回の2つの用途について、既存方針の言い直しではなく新たに認める内容だと位置付けている。同メディアは「認可ステーブルコインにとっての制約は発行ではなかった。取引する場も決済する対象もない規制トークンは、お金ではなくコンプライアンス上の成果物にすぎない」と論評した。

項目 従来 施政報告で示された方向
認可ステーブルコインの用途 発行の免許制が中心 認可取引所での売買、トークン化MMFの決済
流通経路 流通先が限られる 認可を受けた提携先を通じた販売
トークン化RWA 債券やファンドが中心 金や倉荷証券などへ対象を拡大
CBDC決済 パイロット段階 2026年末までにEnsembleTXで24時間決済

トークン化金とRWAの対象拡大

施政報告は、SFCのルールを広げてトークン化された金などを認可プラットフォームで発行・取引できるようにするとした。トークン化した倉荷証券(倉庫に保管された商品の預かり証)や金取引の試験事業も示された。(参考: crypto.news「Hong Kong targets stablecoin trading and tokenized real world assets」)

ただし、金以外に何が対象になるのか、全体のリストは当局からまだ公表されていない。Analytics Insightは、対象資産の全容は明らかになっていないと伝えた。

RWAのトークン化は、香港がすでに実績を積んできた分野だ。報道によると、2025年から2026年上半期に発行されたデジタル債券のうち、香港での発行分は世界市場の約50%を占めた。香港按揭証券(HKMC)が2026年6月に発行したデジタル債券は120億香港ドル(約15億ドル)で、240億香港ドルの注文を集めた。香港政府はこれまでに68億香港ドル超のトークン化国債を発行している。

HKMAのトークン化債券専門家グループには、JPモルガン証券、HSBC、スタンダードチャータード、UBS、アント・デジタル、HashKeyグループが名を連ねる。施政報告は政府デジタル債券の定期発行も掲げた。

EnsembleTXによるCBDC24時間決済と外貨基金票据のトークン化

HKMAは、トークン化預金向けのCBDC決済を2026年末までに始め、24時間体制で運用する計画だ。基盤となるのは、トークン化の実証事業「Project Ensemble」のパイロット段階にあたる「EnsembleTX」である。(参考: crypto.news「Hong Kong plans 24/7 CBDC settlement for tokenized deposits by year end」)

同じ報道によると、時間外のデリバティブ取引にかかわる実額のホールセールCBDC(金融機関間の決済に使うCBDC)取引も2026年中に目指す。香港取引所(HKEX)のヴァネッサ・ラウ最高執行責任者(COO)は、この取り組みが通常の営業時間外に「より柔軟で適時な支払い手段」をもたらすと説明した。

残高1.3兆香港ドルを超える外貨基金票据のトークン化についても、年内に試験する。金融インフラの債券決済システム運営会社CMU OmniClearは、2026年中にデジタル資産プラットフォームを立ち上げる。本土(中国本土)との貿易金融の試験取引も年末までに予定されている。

用語の整理

トークン化MMF
短期金融商品で運用する投資信託(MMF)の受益権をブロックチェーン上のトークンで表したもの。
トークン化預金
銀行預金をブロックチェーン上で移転できるようにしたもの。発行体は銀行で、預金としての性格を保つ。
EnsembleTX
HKMAのトークン化実証事業「Project Ensemble」のパイロット基盤。ホールセールCBDCでトークン化資産の決済を行う。
外貨基金票据(Exchange Fund Bills)
HKMAが外貨基金の勘定で発行する短期債務証券。香港ドル市場の流動性管理に使われる。

香港のデジタル資産政策の経緯

2025年8月1日
ステーブルコイン条例が施行。法定通貨連動型ステーブルコインの発行が免許制になる

2026年4月10日
HKMAが最初のステーブルコイン発行者免許2件を交付

2026年6月
HKMCが120億香港ドルのデジタル債券を発行

2026年8月
アンカーポイントがHKDAPのベータ提供を開始

2026年9月16日
2026年施政報告を公表

2026年下半期
SFCがデジタル資産カストディの監視システムを稼働予定

2026年末まで
EnsembleTXでCBDC24時間決済、外貨基金票据のトークン化試験

2027年
SFCの「CrypTech」で、ビッグデータによる市場監視とマネーロンダリング対策の監視を追加

SFCの監督体制強化

用途の拡大と並行して、監督も強める。SFCは暗号資産取引業者の免許ルールを改善し、暗号資産関連サービス提供者向けのガイドラインを整備する。

2026年下半期にはデジタル資産カストディ(顧客資産の保管)の監視システムを稼働させる。2027年には「CrypTech」計画で、ビッグデータを使った市場監視とマネーロンダリング対策(AML)の監視機能を加える予定だ。(参考: Coin Insider「Hong Kong Targets Stablecoins and RWAs」)

市場の見方と今後の論点

海外メディアの多くは、今回の施政報告について、ステーブルコインやトークン化資産を伝統的な金融市場の取引・決済につなぐ行程表と伝えた。同じ週には米上院で暗号資産の市場構造法案が進まなかったと報じられている。香港が具体的な日程を示したことは、制度整備の速さを比べるうえで一つの材料になる。

編集部の見方では、今後の焦点は次の3点と考えられる。根拠は、施政報告が方針の提示にとどまり、細則や日程の一部が未公表であることだ。

  • 取引の細則: 認可取引所でステーブルコインを扱う際、個人投資家が対象になるか、どの通貨建てが対象かは確認できていない。
  • 対象RWAの範囲: 金以外に何が認められるか、対象資産のリストは公表されていない。
  • 決済基盤の稼働時期: CBDC24時間決済と外貨基金票据のトークン化試験は、いずれも2026年末という短い期限が設けられている。

現時点で免許を持つ発行者は2社にとどまる。HKDAPも機関投資家向けのベータ提供の段階だ。取引所での売買が始まっても、当初の流通量がどこまで増えるかは、発行者の数や取扱通貨によって左右されるとみられる。

出典

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。暗号資産の価格は大きく変動し、元本を失うおそれがあります。投資判断はご自身の責任で行ってください。なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

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