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コインベース、米国で個別株の無期限先物へ。SECに登録届出、次はCFTC承認

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米暗号資産取引所コインベース(Coinbase)は9月1日付で、米国内で個別株の無期限先物(パーペチュアル契約)を取り扱うため、米証券取引委員会(SEC)に2件の登録届出を提出した。同社最高政策責任者(Chief Policy Officer)のファリアー・シルザード氏が9月3日にX上で明らかにした。(参考: The Block「Coinbase seeks SEC greenlight to list 24/7 equity perpetuals」)

この記事のポイント

  • 子会社のCoinbase Derivativesが証券先物取引所としてForm 1-Nを、Coinbase Financial MarketsがブローカーディーラーとしてForm BD-Nを提出した。
  • 今回の届出は手続きの第一段階で、開始時期・対象銘柄・レバレッジ上限は示されていない。次に商品取引先物取引委員会(CFTC)による商品承認が必要となる。
  • 無期限契約を「先物」とみるか「スワップ」とみるかを巡り、CMEグループがCFTCを提訴中。CFTCは9月2日に訴え却下を申し立てた。

提出された2件の届出と手続きの位置づけ

提出されたのは、デリバティブ取引所の子会社Coinbase Derivatives, LLCによる「Form 1-N」(証券先物取引所としての登録通知)と、Coinbase Financial Markets, Inc.による「Form BD-N」(限定目的の証券先物ブローカーディーラーとしての登録通知)の2件である。

Form 1-Nは、CFTCの規制下にある取引所が証券先物をSECに届け出て取り扱うための様式であり、Form BD-Nは先物取引業者がその商品を仲介するための様式にあたる。Coinbase Derivativesは2020年からCFTCの指定契約市場(DCM)として稼働していると報じられている。(参考: crypto.news「Coinbase files to bring stock perpetuals to the US」)

シルザード氏は今回の届出について「株式の無期限先物には国際的に実証された需要があり、米国の投資家に規制された道筋が開けることに期待している」(原文: Equity perps have proven demand internationally, and we’re excited at the prospect of a regulated pathway for U.S. investors.)と述べた。同氏は届出をあくまで第一歩と位置づけ、次はCFTCによる商品承認が控えると説明している。

届出書には米国での提供開始時期、対象となる銘柄、レバレッジ上限、証拠金や清算の条件は記載されていない。米国の利用者が直ちに取引できるようになるわけではない。(参考: Unchained「Coinbase Files With the SEC to List 24/7 Perpetual Futures on Individual US Stocks」)

用語の整理

無期限先物(パーペチュアル契約)
限月(満期)を持たない証拠金取引。買い方と売り方が定期的に資金を授受することで、価格を現物相場に近づける仕組みを持つ。
ファンディングレート
上記の資金授受の料率。契約価格が現物より高ければ買い方が売り方に支払い、逆なら反対方向に流れる。
証券先物(security futures)
個別株や狭い範囲の株価指数を原資産とする先物。SECとCFTCが共同で監督する。
指定契約市場(DCM)
CFTCの指定を受けた先物取引所。米国で先物商品を上場するための基本的な資格。

米国外で先行する個別株パープの条件

コインベースは2026年3月、米国居住者を除く顧客向けに個別株の無期限先物の提供を始めている。対象にはアップル、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、エヌビディア、メタ、テスラのほか、上場投資信託(ETF)のSPYとQQQが含まれる。

契約はステーブルコインのUSDC建てで現金決済され、レバレッジは個別株が最大10倍、ETF商品が最大20倍。満期がないため24時間365日の取引が可能とされる。(参考: Blockonomi「Coinbase Files SEC Notices to Launch Single-Stock Perpetuals in the U.S」)

米国版でこれらの条件がそのまま適用されるかは確認できていない。証券先物は米国の証拠金規制の対象となるため、レバレッジ水準が米国外と同じになる保証はない。

無期限契約の分類を巡るCMEとCFTCの対立

今回の届出は、無期限契約そのものの法的分類を争う訴訟が続くなかで行われた。争点は、限月を持たない契約を商品取引所法上の「先物」として扱えるのか、それともドッド・フランク法上の「スワップ」に該当するのかという点にある。

CMEグループは2026年6月18日、CFTCがKalshiのビットコイン無期限先物を承認した5月29日の命令などを不服として、コロンビア特別区連邦地裁に提訴した。CEOのテレンス・ダフィー氏は前日の6月17日、CNBCの番組で提訴方針を明らかにしていた。(参考: CNBC「CME CEO Terrence Duffy says the exchange operator will sue CFTC over perpetual futures」)

CFTCは9月2日、訴えの却下を申し立てた。The Blockによると、CFTCは主張を「から騒ぎ(much ado about nothing)」と表現し、CMEには当事者適格がないと反論している。

論点 CMEグループの主張 CFTCの反論
商品の分類 無期限契約は限月がなく、ドッド・フランク法上のスワップに該当する 仮にスワップに分類し直されても、他の取引所がその区分で提供できるだけ
手続きの適法性 CFTCは正規の規則制定手続きを経ていない 却下を申し立て、口頭弁論の実施を要請
競争上の不利益 承認により自社が不利な競争環境に置かれる CME自身が同じ商品を上場でき、顧客からの要望もない。CMEのビットコイン・イーサリアム先物の出来高は6月と8月が5月を上回った

CMEの反論書の提出期限は10月2日とされている。(参考: The Block「’Much ado about nothing’: CFTC files to dismiss CME’s lawsuit over crypto perpetual futures」)

これまでの経緯

2026年3月コインベースが米国外の顧客向けに個別株の無期限先物を提供開始

5月29日CFTCがKalshiのビットコイン無期限先物を承認。他のDCMも同種契約を先物として上場できるとの見解を示す

6月17日CMEのダフィーCEOがCNBCで提訴方針を表明

6月18日CMEがコロンビア特別区連邦地裁にCFTCを提訴

9月1日コインベースがSECにForm 1-NとForm BD-Nを提出

9月2日CFTCがCMEの訴えの却下を申し立て

9月3日シルザード氏がXで届出を公表

10月2日CMEの反論書の提出期限

ハイパーリキッドを含む米国参入レース

無期限契約の分野では、分散型取引所のハイパーリキッド(Hyperliquid)が競合として存在感を強めている。The Blockによると、トランプ大統領は8月、CFTC委員長のマイケル・セリグ氏が同社の米国参入を後押ししていると言及した。

ブルームバーグは、ハイパーリキッドの開発元Hyperliquid Labsが、米取引所クラーケンの親会社Paywardと米国市場参入に向けて交渉していると報じている。既存の規制枠組みに乗るコインベースと、外部から制度に接続しようとする陣営が並走する構図になっている。

編集部の見方では、コインベースが証券先物という既存区分を選んだ点が今回の要点になる。根拠は、新しい商品類型の創設をSECとCFTCに求めるのではなく、Form 1-NとForm BD-Nという既存様式を用いて手続きを開始している点である。

今後の論点

第一に、CFTCによる商品承認の可否と時期である。SECへの届出は入口にすぎず、商品性の審査は別途進む。

第二に、CME訴訟の帰結が枠組みそのものに影響しうる点である。無期限契約がスワップに分類し直されれば、清算・報告・証拠金の各規制が変わり、取引所が採るべき登録形態も変わる。

第三に、証拠金規制との整合である。米国の証券先物には固有の証拠金ルールがあり、米国外で提供されている最大10倍・20倍というレバレッジがそのまま持ち込めるかは現時点で確認できていない。

なお日本の居住者がこれらの契約を利用できるかについては、今回の届出は米国の規制手続きに関するものであり、言及されていない。

出典

免責事項

本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。投資助言には該当しません。暗号資産およびデリバティブ取引は価格変動が大きく、証拠金を用いた取引では預けた資金を上回る損失が生じる可能性があります。投資に関する最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

なお、本記事はAIを活用して作成しています。正確性に努めていますが、内容が事実と異なる可能性があります。重要な情報はご自身で公式・一次情報をご確認ください。

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